証券口座4社の選び方|筆者の使用感と手数料・ツール条件を比較

証券口座、どこで開けばいいかわからない──これ、私も最初は同じでした。

ネットで調べると「おすすめランキング」が山ほど出てきますが、正直どれも似たような内容で、しかも広告っぽい。
結局、自分で複数開設して試すしかないと思い、気づけば5社の口座を持っていました。

この記事では、実際に使い分けている立場から、各社のリアルな使用感をお伝えします。
「ここが良い」だけでなく「ここは微妙」も正直に書きます。

目次

証券口座選びで重視すべきこと

証券口座を選ぶ基準は人それぞれですが、私が重視しているのは以下の5つです。

手数料:頻繁に取引する人にとっては死活問題。
楽天証券の「ゼロコース」と、SBI証券の「ゼロ革命」は、対象となる国内株の売買手数料を無料にしています。楽天はゼロコースの選択とSOR・Rクロスの利用同意、SBIは対象のインターネットコースでのインターネット取引と、取扱書面のすべての電子交付への設定などが条件です。信用取引の金利や貸株料などは、売買手数料とは別に確認する必要があります。
出典:楽天証券 国内株式 取引手数料ゼロコース変更受付/SBI証券 ゼロ革命の対象条件

スマホアプリの使いやすさ:私はPCを開く時間があまりないので、スマホでサッと取引できるかを重視しています。
これは実際に使ってみないとわかりません。

取扱商品の豊富さ:国内株だけでなく、米国株、投資信託、IPOなど。
将来的に幅を広げたいなら、最初から総合力の高いところを選んでおくと楽です。

情報ツール:銘柄選定に使えるスクリーニング、決算情報、アナリストレポートなど。
これは証券会社によってかなり差があります。

信頼性:システム障害の頻度、過去の行政処分の有無など。
長く付き合うパートナーなので、ここは軽視できません。

楽天証券:筆者の日本株メイン口座

現在、私がメインで使っている証券会社です。

楽天証券をメインにしている最大の理由は、スマホアプリ「iSPEED」の使いやすさ。
仕事の合間や移動中にサッとチャートを確認して、必要に応じて注文を出す──この流れが非常にスムーズです。
チャートが見やすいし、銘柄検索も直感的。
ストレスがありません。

手数料は「ゼロコース」で無料。
これも大きい。
デイトレードで細かく売買しても、手数料を気にしなくていいのは精神的に楽です。

楽天経済圏を使っている人なら、ポイント還元もメリット。
楽天カードで投資信託を積み立てるとポイントが貯まるし、貯まったポイントで株を買うこともできます。

ただし、情報ツールは「そこそこ」です。
後述する松井証券やmoomoo証券と比べると、銘柄分析の深さでは劣ります。
基本的な情報は揃っているので初心者〜中級者なら問題ありませんが、情報を重視する人は物足りなく感じるかもしれません。

手数料:国内株の売買手数料は適用条件を満たすゼロコースで無料。米国株の現物取引は通常、約定代金の0.495%(税込)、上限22米ドルです。NISA口座の対象取引は売買手数料無料。信用取引の金利・貸株料、米国株の現地費用や為替コストなどは別に確認します。オペレーター取り次ぎはNISAの手数料無料の対象外で、IFA契約は手数料体系が異なります。
出典:楽天証券 米国株式手数料/楽天証券 NISAの取引手数料

楽天証券の公式サイトはこちら

SBI証券:商品・IPO・費用条件を確認する候補

かつてはメイン口座として使っていました。今はサブです。

SBI証券は、必要な投信、外国株、IPOの取扱いがあるかを個別に確認する候補です。口座開設数や取扱数だけで、自分の当選確率や使いやすさが決まるわけではありません。

米国株や中国株など、外国株の取扱も豊富。
グローバルに投資したい人には最適です。

なぜメインから外したのか。
2024年1月12日、金融庁はSBI証券に業務停止命令と業務改善命令を出しました。主幹事を務めたIPO3銘柄について、初値を公募価格以上に変動させるなど、実勢を反映しない作為的な相場になることを知りながら、買付注文を受託・執行した行為が認定されています。業務停止の対象は、同年1月12日から18日までの、IPO銘柄に関する勧誘を伴う上場日の売買受託業務でした。
出典:金融庁 株式会社SBI証券に対する行政処分について

正直、この件を知ったときはショックでした。
「IPOに強い」というSBI証券の看板が、裏でこういう形で支えられていたのかと。
金融庁の公表では、機関投資家9社と一般投資家174者から買付注文を受託・執行したとされています。この資料だけから、個々の投資家の損害の有無や金額は判断できません。市場の公正性と内部管理は、証券会社の信頼性を考えるうえで確認しておきたい点です。
出典:金融庁 株式会社SBI証券に対する行政処分について

あと、スマホアプリが少し使いにくい。
機能は豊富なんですが、その分UIが複雑で、慣れるまで時間がかかりました。
楽天証券のiSPEEDと比べると、直感的ではないです。

とはいえ、SBI証券自体は優秀な証券会社です。
行政処分後は改善報告書も提出しており、体制強化に取り組んでいるようです。
IPOや外国株に興味があるなら、サブ口座として開設しておく価値はあります。

手数料:国内株の現物・信用取引は、ゼロ革命の条件を満たすインターネット取引で売買手数料無料。米国株の現物取引は、インターネットコースでは通常、1注文あたり約定代金の0.495%(税込)、上限22米ドルです。信用取引の金利・貸株料などは別に確認します。
出典:SBI証券 ゼロ革命の対象条件/SBI証券 米国株式(現物)取引手数料の確認方法/SBI証券 外国株式委託手数料

SBI証券も、2024年以降のNISA枠では米国株式・対象の海外ETFの売買手数料が無料です。通常口座の手数料と、NISA口座の条件を分けて比較しましょう。
出典:SBI証券 ゼロ革命

SBI証券の公式サイトはこちら

松井証券(情報収集用)

取引用というより、情報収集用に開設しました。

松井証券の最大の魅力は、ミンカブ(株探)との連携です。
予想株価が表示されるし、「ビジュアル決算」という機能で決算内容を星で評価してくれる。
数字を見るのが苦手な私でも、一目で「この決算は良さそう」「微妙そう」がわかります。

松井証券の売買分析では、東証の売買内訳データをもとに、当日の信用買残・信用売残の推計値を確認できます。当日分の更新は原則17:10頃です。確定した信用残そのものではなく、後日の公表値に合わせて再計算される情報です。東証立会市場外の取引や現引・現渡は対象外なので、需給を見る補助材料として使います。
出典:松井証券 売買分析画面ではどのようなことがわかりますか

松井証券は米国株の現物・信用や米国ETFにも対応します。日本株現物のボックスレート、25歳以下の優遇、一日信用は別の費用体系なので分けて確認します。

私は松井証券で銘柄を探して、実際の取引は楽天証券でやる、という使い方をしています。

松井証券の公式サイトはこちら

マネックス証券(米国株·積立用)

米国株と投資信託の積立で使っています。

マネックス証券は米国株の取扱銘柄が多く、情報も充実しています。
「銘柄スカウター」という分析ツールがあって、過去10年分の業績推移や財務状況を一目で確認できる。
ファンダメンタルズ分析を重視する人には便利です。

投資信託のラインナップも豊富で、クレジットカード積立でポイント還元もあります。
長期の積立投資をするなら、選択肢に入れていいと思います。

マネックスのIPOでは、申込者数が配分単位数より多い場合、お客様単位に一つの抽選権が付与されます。NISAと課税口座で同時に申し込んでも名寄せされ、当選確率は倍になりません。申込者数が少ない場合やPOでは配分方法が異なるため、当該商品のルールを確認します。

ただし、国内株の手数料がかかるのが難点。
楽天やSBIのように無料ではないので、国内株のデイトレードには向きません。
私も国内株はマネックスではほとんど取引していません。

スマホアプリのUIもやや古め。
機能は充実していますが、楽天証券と比べると使い勝手で劣ります。

マネックス証券の公式サイトはこちら

番外編:moomoo証券(情報ツール特化)

最後に、少し毛色の違う証券会社を紹介します。

moomoo証券は名前からして海外っぽいですが、日本の証券会社です。
日本株の取扱は限定的ですが、情報ツールが圧倒的に充実しています。

機関投資家の売買動向、セクターごとのヒートマップ、ニュースのセンチメント分析、企業の財務分析──これらが無料で使えます。通常、他の証券会社では有料レベルの情報です。

私がmoomoo証券を開設したのは、情報ツールを試してみたかったから。
実際に使ってみると、特に米国株の情報の詳しさに驚きました。
「機関投資家がどの銘柄を買っているか」「どのセクターが強いか」など、他では得にくい情報が手に入ります。

ただし、取引のメインにするには微妙。
あくまで情報収集用と割り切って使っています。

moomoo証券の新規口座開設・アプリ登録への案内は、掲載内容の確認中につき停止しています。

複数口座を持つメリット

「5社も口座を持つ必要あるの?」と思われるかもしれません。
正直、最初は私もそう思っていました。
でも、使い分けてみると意外とメリットがあります。

システム障害時の取引手段の分散。
サブ口座に資金や株式を用意しておけば、その口座で取引を続けられる場合があります。ただし、メイン口座の保有株を別の証券会社からそのまま売却することはできません。株式移管にも時間がかかるため、複数口座とあわせて保有先の代替注文窓口を確認しておくことが大切です。
出典:楽天証券 国内株式の振替(移管)

各社の強みを活かせる。
私の場合:国内株のデイトレードは楽天証券、IPO申込はSBI証券、銘柄選定の情報収集は松井証券とmoomoo証券、米国株と積立はマネックス証券──という感じで使い分けています。

IPOでは、取り扱う証券会社を増やすと申し込める機会が増える場合があります。ただし銘柄ごとの取扱い、配分株数、申込者数、資金拘束、抽選方法が異なり、口座数だけから当選確率は計算できません。

とはいえ、初心者が最初から5社も開設する必要はありません。
まずは1社で始めて、慣れてきたら目的に応じて増やしていけばいいと思います。

まとめ

証券口座選びに「正解」はありません。
どこを選んでも一長一短です。

私の結論としては:

初心者で迷っているなら、まず楽天証券。
スマホアプリが使いやすく、手数料無料、楽天ポイントも貯まる。
最初の1社としてはバランスが良いです。

米国株を検討するときは、手数料と取扱銘柄、情報ツールを比較してください。

IPOを目的にするなら、対象銘柄の取扱いと抽選ルールを比較します。会社全体の順位ではなく、その申込みの条件を確認します。

情報ツールを重視するなら松井証券。
ミンカブ連携が強力です。

慣れてきたら、目的に応じて複数口座を使い分けるのがおすすめです。

まずは1社開設して、実際に使ってみてください。
使ってみないとわからないことが多いので。

他の選択肢も知っておく

SBIと楽天、どちらも万能型で悪くない。 ただ「用途が絞れてる人」は、特化型の口座も持っておくと使い分けがラクになる。

デイトレ特化なら:松井証券

一日信用の手数料0円+金利/貸株料0%(条件あり)は、回転数が多い人ほど効く。 板クリック発注の「ネットストック・ハイスピード」は、速さで勝負するデイトレーダー向け。

ただし、スピード注文で建玉指定返済ができない等のクセもある。 詳しくは別記事で正直に分解してる。

松井証券へはこちら

→ 松井証券の正直レビュー|デイトレ目線で「一日信用」とツールをガチ比較

米国株もやるなら:マネックス証券

銘柄スカウターの10年推移データと、時間外取引(プレ/アフター)の対応幅が強み。 NISAの米国株手数料も実質無料の設計になっている。

円→ドルの為替手数料0円も地味に大きい。

マネックス証券へはこちら

→ マネックス証券の米国株を正直レビュー|TradeStation終了と代替ツール、NISA・為替・スカウター

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確認に使った一次資料

制度・仕様の確認日:2026年9月28日。各資料の適用条件と、本文中の筆者の経験・仮定例は分けて記載しています。

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この記事を書いた人

投資歴約10年。様々なインジケーターや分析サイトを駆使し市場と向き合ってきた

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