株のトレードはやってるけど、FXってどうなの?──私も最初はそう思っていました。
24時間取引できるのは魅力的。
仕事終わりの夜でもニューヨーク市場が動いているから、株と違ってチャンスが多い。
少額から始められるのも良さそう。
ただ、実際にやってみて痛感しましたが、FXには株とは違うリスクがあります。
レバレッジを使うので、下手をすると預けた金額以上の損失が出る可能性がある。
この点は最初に強調しておきます。
「少額で始められる=リスクが低い」ではありません。
FX業者選びで見るべきポイント
FX業者を選ぶとき、私が重視したのは以下の点です。
スプレッドの狭さ。
スプレッドは買値と売値の差で、FXにおける実質的な取引コストです。
株の売買手数料のようなものですが、毎回発生するため、狭いほど有利。
主要通貨ペア(USD/JPYなど)で0.2銭(原則固定)程度なら業界最狭水準です。
取引ツールの使いやすさ。
株と同様、スマホでサッと確認して注文を出せるかどうかは重要。
特にFXは「板(気配値)」がないため、チャートの見やすさと発注スピードが命取りになります。
情報の質と量。
株は個別銘柄の決算を見ますが、FXは各国の経済指標や要人発言を見ます。
これらがリアルタイムで届くかは重要です。
信頼性。
大切な資金を預けるため、取引高の多さやシステムの安定性は軽視できません。
実際に口座開設して使った2社
私は「スプレッドの狭さ」と「ツールの信頼性」を重視して業者を探し、外為どっとコムとGMOクリック証券の2社で実際に取引を行いました。
外為どっとコム(メイン口座)
現在、私がメインで使っているのがこちらです。
選んだ理由:情報コンテンツの圧倒的な充実度とスプレッドの狭さ。
使用感:株トレーダーとして一番ありがたかったのは「情報量」です。
FXは世界情勢や各国の金融政策(金利など)がダイレクトに影響します。
最初は「何を見ればいいかわからない」状態でしたが、外為どっとコムの充実したレポートやニュースフィードのおかげで、為替のファンダメンタルズを学ぶことができました。
スマホアプリも直感的で、株アプリに慣れている人ならすぐに馴染めるUIです。
気になった点:最小取引単位が1,000通貨であること。
他社では1通貨単位もありますが、1,000通貨でも数千円から取引できるので、個人的には大きなデメリットとは感じませんでした。
スプレッド:USD/JPY 0.2銭(原則固定、例外あり)
GMOクリック証券(サブ口座)
こちらはサブ口座として運用しています。
選んだ理由:FX取引高が世界1位(※ファイナンス・マグネイト社調べ)という実績と安心感。
使用感:さすが最大手だけあって、サーバーの強さと約定力(注文の通りやすさ)に安定感があります。
スプレッドも外為どっとコムと同水準(USD/JPY 0.2銭 原則固定・例外あり)で優秀です。
ツールは非常に高機能で、テクニカル分析を細かくやりたい人向けです。
使い分け:普段の情報収集やトレードは外為どっとコム、システム障害時のリスクヘッジや、長期ポジションを分けて管理したい時にGMOクリック証券を使っています。
その他のFX業者について(目的別)
ここからは、私自身は口座を開設していませんが、リサーチした上で「目的別」におすすめできる業者を紹介します。
超少額から始めたいなら:みんなのFX。
1,000通貨から取引可能で、スプレッドも業界最狭水準。
自動売買ツール「みんなのシストレ」が無料で使えるため、システムトレードに興味がある人にも向いています。
大手の安心感なら:DMM FX。
国内トップクラスの口座開設数を誇る最大手の一角。
24時間のLINEサポートがあり初心者には心強いです。
ただし、最小取引単位が10,000通貨(数万円必要)と大きめなので、資金に余裕がある人向けです。
スワップポイント(金利)重視なら:ヒロセ通商(LION FX)。
高金利通貨ペア(トルコリラ、メキシコペソなど)のスワップポイントが業界トップクラス。
株でいう「配当狙い」のような長期保有戦略をとるならここが強いです。
株トレーダーから見たFXの「魅力」と「注意点」
実際にFXを試してみて、株取引との違いを肌で感じました。
魅力:取引時間の圧倒的な長さ
株は2024年11月に取引時間が延長されましたが、それでも15:30(大引け)には終わってしまいます。
一方、FXは平日24時間動いています。
仕事が終わった夜21時以降、ニューヨーク市場がオープンして最も活発になる時間帯にトレードできるのは、兼業トレーダーにとって最大のメリットだと感じました。
魅力:銘柄選びに迷わない
株は4,000近くある銘柄から選定(スクリーニング)するのに時間がかかりますが、FXは「ドル円」「ユーロドル」など主要通貨ペアを見ればOKです。
分析対象を絞れるのは楽でした。

【重要】注意点:板がない·レバレッジ·追証
ここが一番のハードルでした。
板(気配値)がない。
株では「板読み」で需給を判断していましたが、FX(店頭取引)には板がありません。
純粋にチャート分析とファンダメンタルズで戦う必要があります。
最初は「買いたい価格に指値を入れても、板が見えないから本当に約定するのか不安」でした。
慣れるまで時間がかかります。
「塩漬け」は通用しない。
株の現物なら、含み損が出ても「いつか戻るまで待とう(塩漬け)」ができますが、FXでレバレッジを効かせていると、証拠金維持率を下回った瞬間にロスカット(強制決済)されます。
放置していたらロスカットされたのが良い教訓になりました。
追証(借金)のリスク。
相場が急変してロスカットが間に合わないと、預けた証拠金以上の損失(追証)が発生する可能性があります。
「最悪でも0になるだけ」の株の現物とは、リスクの質が根本的に違います。
まとめ
株トレーダーとしてFXを試してみた結論は、「24時間取引できる柔軟性は最高だが、資金管理は株以上にシビアに行うべき」ということです。
これからFXを始める方は、まずは以下の手順をおすすめします。
1. スプレッドが狭く、情報が豊富な業者を選ぶ(私の場合は、外為どっとコムとGMOクリック証券でした)
2. まずは「レバレッジ1〜3倍」程度の低リスクで始める。
いきなり25倍で取引せず、外貨預金感覚で慣らしてください。
3. 必ず「逆指値(損切り注文)」を入れる。
24時間相場が動くため、寝ている間の急変に備えて損切り注文は必須です。
株とFX、両方の特性を理解して使い分ければ、投資のチャンスは確実に広がります。
まずは少額から、無理のない範囲でチャレンジしてみてください。

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