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複数インジケータの組み合わせ術|トレード精度を高める3つのパターン

移動平均線だけじゃ、ダマシが多くて勝てない

これ、私もずっと思っていました。
ゴールデンクロスでエントリーしたら、すぐに逆行。
損切り。
次のクロスを待つ。
またダマシ。
この繰り返しで、正直かなり消耗しました。

で、ある時から複数のインジケーターを組み合わせるようになったんですが、これが意外と効果があった。
もちろん「魔法の組み合わせ」なんてものはありません。
でも、1つのインジケーターに振り回されていた頃に比べると、無駄なエントリーはかなり減りました。

この記事では、私が実際に使っている3つの組み合わせパターンを紹介します。
どれも完璧じゃないし、負けるときは負けます。
でも、「なんとなくエントリー」から脱却するきっかけにはなるんじゃないかと思います。

目次

なぜ複数を組み合わせるのか

どんなに優れたインジケーターでも、単独だと弱点があります。

移動平均線はトレンドを見るのに便利ですが、レンジ相場ではダマシだらけ。
RSIは過熱感を見るのに使えますが、強いトレンド中は「買われすぎ」のまま価格が上がり続けて、売りで入ると痛い目を見ます(私も何度かやりました)。

だから、複数のインジケーターで「確認」を取る。
移動平均線でトレンドの方向を見て、RSIで過熱感をチェックして、出来高で勢いを確認する。
こうすることで、「ちょっと怪しいな」というシグナルをフィルタリングできるようになります。

インジケーターの4つのタイプ

組み合わせを考える前に、インジケーターの種類を整理しておきます。大きく分けると4つ。

トレンド系(移動平均線、MACDなど)は、トレンドの方向性を見るもの。上昇か、下降か、レンジか。

オシレーター系(RSI、ストキャスティクスなど)は、買われすぎ・売られすぎを見るもの。
相場の過熱感を判断します。

ボラティリティ系(ボリンジャーバンド、ATRなど)は、価格の変動幅を見るもの。
相場が活発か、静かか。

出来高系(出来高、ボリュームプロファイルなど)は、売買の勢いを見るもの。
シグナルの信頼性を確認するのに使います。

組み合わせるときは、異なるタイプを選ぶのがコツです。
RSIとストキャスティクスを両方使っても、同じようなことを言っているので意味が薄い。
「トレンド系×オシレーター系×出来高系」のように、違う角度から相場を見る組み合わせが理想です。

あと、インジケーターは34個が限界だと思います。
多すぎると判断が遅れるし、シグナルが複雑になって混乱します。
シンプルなルールを徹底する方が、結局は勝率が上がる。
これは経験的にそう感じています。

移動平均線× RSI × 出来高

最初に紹介するのは、一番オーソドックスな組み合わせ。
私がトレードを始めた頃から使っていて、今でもメインで使っています。

何を狙うのか

これはトレンドフォロー(順張り)の戦略です。移動平均線でトレンドの方向を確認し、RSIで「まだ過熱していないか」をチェックし、出来高で「本当に勢いがあるか」を見る。3つの条件が揃ったときだけエントリーします。

エントリーの条件(買いの場合)

私が見ているのは以下の4つです。

まず、移動平均線(25日線と75日線を使っています)が上向きであること。
できれば短期が中期より上にある「パーフェクトオーダー」の状態が理想。
ただ、これにこだわりすぎると機会を逃すこともあるので、最低限「両方とも上向き」なら良しとしています。

次に、価格が移動平均線の上にあること。
トレンドに乗っている証拠です。

そして、RSI5070の範囲にあること。
50以上なら上昇の勢いがあり、でも70を超えていないので「買われすぎ」ではない。
この「余裕がある」状態でエントリーしたい。
RSI70を超えている場合は、いくら他の条件が揃っていても見送ります。
高値掴みで痛い目を見た経験があるので

最後に、出来高が増加傾向であること。
出来高が伴っていないシグナルは信頼性が低いです。
「多くの人がその方向に動いている」ことを確認したい。

エグジットの目安

利確はRSI70を超えたあたりで検討。
「買われすぎ」の状態になったら、欲張らずに一旦利益を確定します。

損切りは移動平均線を割ったとき。
トレンドが崩れた可能性があるので、ここで撤退します。

あと、出来高が急に減ったときも警戒。
勢いが弱まっているサインかもしれません。

正直な感想

このパターンは、トレンド相場では本当に使いやすいです。
デイトレードからスイングまで幅広く対応できる。
ただ、レンジ相場ではあまり機能しません。
「トレンドが出ているとき専用」と割り切って使っています。

ボリンジャーバンド× MACD × ローソク足

2つ目は、レンジ相場でも使える逆張り寄りの組み合わせ。
パターン1とは逆の発想です。

何を狙うのか

価格の反転を狙います。
ボリンジャーバンドで「売られすぎ」の水準を見て、MACDでトレンド転換のサインを確認し、ローソク足パターンで反転の最終確認。
3つ揃ったらエントリーです。

エントリーの条件(買いの場合)

価格がボリンジャーバンドの下限に接触していること。
統計的に「売られすぎ」の状態なので、ここから反発する可能性が高まります。

MACDがゴールデンクロス、またはその直前であること。
MACDラインがシグナルラインを下から上に抜けると、上昇への転換を示唆します。

ローソク足で反転パターンが出ていること。
カラカサ(長い下ヒゲ)や陽の包み線など。
これがないと、単なる「下落途中」かもしれません。

出来高も見られればベター。
増加していれば信頼性が上がります。

エグジットの目安

利確はボリンジャーバンドの上限に到達したとき。
「買われすぎ」の状態になったら手仕舞い。

損切りはMACDがデッドクロスしたとき。
トレンド転換が失敗した可能性があります。

ローソク足で天井サイン(トンカチや陰の包み線)が出たら、利確を前倒しで検討します。

正直な感想

スイングトレード向き。レンジ相場でも機能するのが強みです。ただ、逆張りなので、強いトレンドが出ているときは危険。「下がったから買い」で入ったら、さらに下がり続けて大損という経験もあります。トレンドの強さを見極めてから使わないと痛い目を見ます。

TPO × ボリュームフットプリント× 移動平均線

最後は上級者向け。
正直、これを使いこなせるようになるまで時間がかかりました。

何を狙うのか

「どの価格帯で、誰が、どう動いているか」を読み取ります。
TPO(マーケットプロファイル)で市場参加者が注目している価格帯を見て、ボリュームフットプリントで買いと売りの攻防を確認し、移動平均線で大きなトレンドを把握する。

よく「機関投資家の動きが見える」と言われますが、正直それはちょっと誇張だと思います。
見えるのはあくまで「約定データ」であって、誰が買っているかまではわかりません。
ただ、「この価格帯で大きな買いが入っている」という事実は確認できるので、それだけでも十分有用です。

エントリーの条件(買いの場合)

価格がTPOのバリューエリア内、またはPOC(最も取引が集中した価格帯)付近にあること。
ここは市場参加者が重視している価格水準なので、反発しやすいです。

ボリュームフットプリントで大きなプラスのデルタが出ていること。
その価格帯で買いが優勢だったことを示します。

移動平均線が上向きで、価格がその上にあること。
大きなトレンドが上昇であることを確認。

出来高が増加していれば、さらに信頼性が高まります。

エグジットの目安

利確はTPOVAH(バリューエリア上限)に到達したとき。

ボリュームフットプリントでマイナスのデルタが増えてきたら警戒。
売り圧力が強まっている兆候です。

移動平均線を割ったら損切り。

正直な感想

情報量が多いので、最初は「何を見ればいいかわからない」状態になります。
私も最初の半年くらいは混乱していました。
慣れると強力なんですが、学習コストは高い。
あと、TPOやボリュームフットプリントを表示できるツールが限られているので、環境を整えるのも手間です。
初心者にはおすすめしません。
まずはパターン1で基礎を固めてから挑戦した方がいいと思います。

組み合わせる際の注意点

3つのパターンを紹介しましたが、どれを選ぶにしても守ってほしいことがあります。

似たタイプを重ねない

さっきも書きましたが、RSIとストキャスティクスを両方使っても意味が薄いです。
両方ともオシレーター系で、同じようなことを言っているから。
異なるタイプを組み合わせることで、相場を多角的に見られるようになります。

数を増やしすぎない

「インジケーターは多ければ多いほど良い」と思っていた時期がありました。
チャートにインジケーターを5つも6つも表示して、全部が揃ったらエントリーみたいな。
結果、ほとんどエントリーできなくなりました。
条件が厳しすぎて。
しかも、たまにエントリーしても、判断に時間がかかりすぎてタイミングを逃す。
今は3つに絞っています。

必ず検証する

組み合わせを決めたら、過去のチャートで検証(バックテスト)してください。
実際にその条件でエントリーしていたら、どれくらいの勝率だったか。
リスクリワード比はどうだったか。
これをやらずにいきなり実弾で試すのは危険です。
私は最初の頃、これをサボって痛い目を見ました。

まとめ

複数のインジケーターを組み合わせることで、トレードの精度は上がります。
ただし、「魔法の組み合わせ」なんてものはありません。

この記事で紹介した3パターンをおさらいすると:

移動平均線×RSI×出来高は、トレンドフォローの王道。
初心者はまずここから。

ボリンジャーバンド×MACD×ローソク足は、逆張り向け。
レンジ相場で使える。

TPO×ボリュームフットプリント×移動平均線は、上級者向け。
情報量が多いので慣れが必要。

まずは1つのパターンを選んで、徹底的に練習してみてください。
過去検証とデモトレードを繰り返すうちに、自分に合った形が見えてきます。

焦らず、1つずつ。

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この記事を書いた人

投資歴10年。様々なインジケーターや分析サイトを駆使し市場と向き合ってきた

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