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酒田五法とは|江戸時代から伝わる日本発テクニカル分析の基礎

「酒田五法」という言葉を聞いたことがありますか?

江戸時代、山形県酒田の米商人・本間宗久が編み出したとされる、日本発祥のテクニカル分析です。

約300年前に生まれた手法ですが、現代のチャート分析にも通じる普遍的な考え方が詰まっています。

海外では「Japanese Candlestick Patterns」として知られ、世界中のトレーダーが参考にしています。

この記事では、酒田五法の基本的な5つのパターンを解説します。

【この記事でわかること】

  • 酒田五法の歴史と概要
  • 三山・三川・三空・三兵・三法の5つのパターン
  • 現代のトレードでどう活かすか

目次

酒田五法とは

酒田五法は、江戸時代の米相場で活躍した本間宗久が体系化したとされるテクニカル分析の手法です。

「酒田」は本間宗久の出身地である山形県酒田市に由来します。

当時の米相場は、現代の株式市場と同じように投機的な売買が行われていました。
本間宗久は、相場の値動きに一定のパターンがあることを発見し、それを5つの法則にまとめました。

酒田五法の5つのパターンは以下の通りです。

  • 三山(さんざん):天井を示すパターン
  • 三川(さんせん):底を示すパターン
  • 三空(さんくう):窓(ギャップ)による転換サイン
  • 三兵(さんぺい):連続する陽線・陰線のパターン
  • 三法(さんぽう):保ち合いと放れのパターン

これらのパターンは、現代のローソク足分析の基礎となっています。


三山(さんざん)

三山は、相場が天井をつけるときに現れるパターンです。

価格が3回、同じ水準まで上昇して跳ね返されると、その水準を超えられない可能性が高いと判断します。

現代のテクニカル分析では「トリプルトップ」と呼ばれるパターンと同じ考え方です。

特に、真ん中の山が最も高い形を「三尊(さんぞん)」と呼びます。
これは海外では「ヘッド・アンド・ショルダーズ」として知られる、非常に有名な天井パターンです。

三山が出現したら、上昇トレンドの終わりを警戒します。


三川(さんせん)

三川は、三山の逆で、相場が底をつけるときに現れるパターンです。

価格が3回、同じ水準まで下落して反発すると、その水準がサポートとして機能している可能性が高いと判断します。

現代のテクニカル分析では「トリプルボトム」と呼ばれます。

特に、真ん中の谷が最も深い形を「逆三尊(ぎゃくさんぞん)」と呼びます。
海外では「インバース・ヘッド・アンド・ショルダーズ」として知られる、底打ちを示すパターンです。

三川が出現したら、下降トレンドの終わりと反転上昇を期待できます。


三空(さんくう)

三空は、窓(ギャップ)が3回連続で出現するパターンです。

窓とは、前日の終値と当日の始値の間に空白ができることを指します。

上昇相場で3回連続して上方向に窓が開くと、「三空踏み上げ」と呼ばれ、相場が過熱している兆候です。
そろそろ天井が近いと警戒します。

逆に、下落相場で3回連続して下方向に窓が開くと、「三空叩き込み」と呼ばれ、売られすぎの兆候です。
底打ちが近いと期待できます。

「三空には売り向かえ」という格言があり、過熱した相場の反転を狙う逆張りの考え方が含まれています。


三兵(さんぺい)

三兵は、同じ方向のローソク足が3本連続するパターンです。

陽線が3本連続すると「赤三兵(あかさんぺい)」と呼ばれ、強い上昇の勢いを示します。
特に、安値圏で出現した赤三兵は、底打ちからの上昇転換のサインとされます。

陰線が3本連続すると「黒三兵(くろさんぺい)」または「三羽烏(さんばがらす)」と呼ばれ、強い下落の勢いを示します。高値圏で出現した黒三兵は、天井からの下落転換のサインとされます。

ただし、3本目のローソク足に上ヒゲや下ヒゲがついている場合は、勢いが弱まっている可能性があるため注意が必要です。


三法(さんぽう)

三法は、保ち合い(レンジ)からの放れ(ブレイク)を捉えるパターンです。

大きな陽線の後、小さなローソク足が3本程度続き、再び大きな陽線が出現する形を「上げ三法」と呼びます。一時的な調整を経て、上昇トレンドが継続するサインです。

逆に、大きな陰線の後、小さなローソク足が3本程度続き、再び大きな陰線が出現する形を「下げ三法」と呼びます。下降トレンドが継続するサインです。

三法の考え方は「休むも相場」という格言に通じます。相場には「売り」「買い」だけでなく「休む」も重要であり、保ち合いの時期を見極めることの大切さを教えています。


まとめ:酒田五法は相場の普遍的な真理

酒田五法は、約300年前に生まれた手法ですが、現代のチャート分析にも十分通用します。

この記事のポイントをおさらい

  • 三山:天井パターン(トリプルトップ、三尊)
  • 三川:底パターン(トリプルボトム、逆三尊)
  • 三空:窓が3回連続で過熱・売られすぎのサイン
  • 三兵:同方向のローソク足3連続で勢いを示す
  • 三法:保ち合いからのブレイクを捉える

これらのパターンが現代でも通用するのは、相場を動かしているのが「人間の心理」だからです。

恐怖と欲望、楽観と悲観。人間の心理は、300年前も今も変わりません。

酒田五法は、その人間心理をパターン化した、相場の普遍的な真理といえます。

ただし、酒田五法だけで売買を判断するのは危険です。他のテクニカル指標や出来高、全体の相場環境と組み合わせて、総合的に判断することが重要です。

まずは知識として押さえておき、チャートを見る際の「引き出し」の一つとして活用してみてください。

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この記事を書いた人

投資歴10年。様々なインジケーターや分析サイトを駆使し市場と向き合ってきた

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