1銘柄に、いくら投資すればいいのか?
この判断を間違えると、どんなに優れた銘柄選定をしても、一発退場します。
ポジションサイズ(投資額)の決定は、トレードで最も重要なスキルの一つです。
大きすぎると、一度の失敗で致命傷を負います。 小さすぎると、利益が出ません。
この記事では、ポジションサイズの決定方法を、基本から実践まで詳しく解説します。
【この記事でわかること】
・なぜポジションサイズが重要なのか
・ポジションサイズの基本的な考え方
・一般的なポジションサイズ決定法(初心者向け)
・上級者の実践例(筆者の方法)
・資金規模別の戦略
なぜポジションサイズが重要なのか
「いい銘柄を見つければ、勝てる」
これは、半分正解で、半分間違いです。
どんなに優れた銘柄を選んでも、ポジションサイズを間違えると、破産します。
例:ポジションサイズの失敗
資金100万円のトレーダーが、1銘柄に100万円全額を投資したとします。
その銘柄が-10%下がったら、資金は90万円になります。
さらに、次の銘柄も-10%下がったら、資金は81万円になります。
たった2回の失敗で、資金は2割減ります。
一方、1銘柄に10万円ずつ、10銘柄に分散投資していたらどうでしょう。
1銘柄が-10%下がっても、損失は1万円です。
資金は99万円で、1%の損失に抑えられます。
ポジションサイズは、リスク管理の最重要項目です。
資金管理が下手なトレーダーは生き残れない
プロのトレーダーでも、勝率は50〜60%程度です。
100%勝ち続けることは不可能です。
だからこそ、1回の負けで致命傷を負わないポジションサイズが重要なのです。
ポジションサイズの基本的な考え方
ポジションサイズを決める上で、重要な原則があります。
資金全体の何%をリスクに晒すか
トレードでは、「リスク許容度」を決めます。
一般的には、1回のトレードで、資金全体の1〜2%をリスクに晒すのが推奨されます。
例えば、資金100万円なら、1回のトレードで1〜2万円の損失までは許容する、ということです。
分散投資
1銘柄に全額を投資するのは、危険です。
複数の銘柄に分散することで、リスクを下げられます。
一般的には、3〜10銘柄に分散するのが推奨されます。
損切り幅とポジションサイズの関係
多くのトレーダーは、損切り幅からポジションサイズを逆算します。
例えば、
- 資金:100万円
- 1回のトレードで許容する損失:1%(1万円)
- 損切り幅:-5%
この場合、ポジションサイズは:
1万円 ÷ 5% = 20万円
つまり、20万円分の株を買えば、-5%で損切りしたときの損失が1万円(資金の1%)に収まります。
これが、リスク管理型のポジションサイズ決定法です。
一般的なポジションサイズ決定法
ここでは、初心者向けの一般的な方法を紹介します。
資金の20〜30%まで
最もシンプルな方法は、1銘柄あたり資金の20〜30%までと決めることです。
例えば、資金100万円なら、1銘柄に20〜30万円まで。
これなら、3〜5銘柄に分散できます。
損切り幅から逆算
先ほど説明した通り、損切り幅から逆算する方法です。
ステップ1:1回のトレードで許容する損失を決める(資金の1〜2%) ステップ2:損切り幅を決める(-5%など) ステップ3:ポジションサイズを逆算する
例:
- 資金100万円
- 許容損失:1%(1万円)
- 損切り幅:-5%
- ポジションサイズ:20万円
この方法は、リスクを厳格に管理できます。
2%ルール
プロのトレーダーがよく使う「2%ルール」です。
1回のトレードで、資金の2%以上を失わない
例えば、資金100万円なら、1回の損失は2万円まで。
損切り幅が-5%なら、ポジションサイズは40万円。
この方法は、連敗しても資金が急激に減らないメリットがあります。
上級者の実践例:筆者の方法
ここからは、筆者が実際に使っている方法を紹介します。
注意:この方法は、上級者向けです。リスク管理に自信がない方は、前述の一般的な方法を推奨します。
筆者の基本方針
筆者のポジションサイズ決定法は、以下の通りです。
- 1銘柄あたり:資金全体の1割
- 保有銘柄数:10銘柄程度
- つまり、ほぼフル投資
なぜフル投資なのか
「フル投資は危険では?」
確かに、リスクは高いです。
しかし、筆者は分散とテクニカル厳選でリスクを管理しています。
分散している
10銘柄に分散しているため、1銘柄が失敗しても、損失は資金の1割で済みます。
仮に、1銘柄が-10%下がっても、全体の損失は-1%です。
テクニカルで厳選している
筆者は、複数のインジケーターを組み合わせて、買いシグナルが出た銘柄だけを買います。
なんでもかんでも片っ端から買っているわけではありません。
- 移動平均線が上向き
- RSIが50以上
- 出来高が増加
- 価格帯別出来高で強気の位置
これらの条件が揃った銘柄だけに投資します。
つまり、質の高い10銘柄に資金を集中できます。
資金効率の最大化
フル投資することで、資金効率を最大化できます。
現金で寝かせておくのは、もったいないです。
買いシグナルが出た銘柄があるなら、積極的に投資する──
これが、筆者の考え方です。
損切り幅とポジションサイズの関係
一般的には、損切り幅からポジションサイズを逆算します。
しかし、筆者は損切り幅とポジションサイズの関係を固定していません。
なぜなら、筆者は市場基準で損切りを決めるからです。
- 移動平均線を割ったら損切り
- RSIが50を割ったら損切り
- 時間軸で判断
損切り幅は、銘柄やタイミングによって変わります。
-3%で損切りすることもあれば、-7%で損切りすることもあります。
だから、損切り幅から逆算してポジションサイズを決めることはしません。
この方法の注意点
筆者の方法は、以下の条件を満たす人にのみ可能です。
- テクニカル分析に自信がある
- 損切りルールを徹底できる
- リスクを理解している
初心者がいきなりフル投資すると、大怪我をしかねません。
なんらかのショックのような暴落時、全銘柄が同時に下落する局面では、キャッシュポジションがないため逃げ場がなくなるリスクもあります。
まずは、資金の20〜30%から始めて、経験を積んでから、徐々に投資額を増やしましょう。
資金規模別の戦略
資金規模によって、ポジションサイズの戦略は変わります。
少額(100万円以下)
推奨:1銘柄20〜30万円、3〜5銘柄に分散
少額の場合、過度な分散は資金効率を下げます。
3〜5銘柄に集中投資するのが現実的です。
中額(100〜500万円)
推奨:1銘柄30〜50万円、5〜10銘柄に分散
中額になると、分散の余地が出てきます。
5〜10銘柄に分散することで、リスクを下げつつ、資金効率も保てます。
高額(500万円以上)
推奨:1銘柄50〜100万円、10銘柄以上に分散
高額になると、十分な分散が可能です。
10銘柄以上に分散することで、リスクを大幅に下げられます。
ただし、分散しすぎると管理が大変になるため、自分が管理できる範囲に留めましょう。
まとめ:ポジションサイズは生き残るための武器
ポジションサイズは、トレードで最も重要なスキルの一つです。
この記事のポイントをおさらい
・1銘柄あたり資金の20〜30%が一般的(初心者向け)
・損切り幅から逆算してポジションサイズを決める方法
・上級者の実践例:フル投資だが10銘柄に分散、テクニカル厳選
・資金規模に応じて戦略を変える
筆者も、最初は1銘柄に大きく投資して、大損したことがあります。
しかし、ポジションサイズを適切に管理するようになってから、安定して利益を出せるようになりました。
どんなに優れた銘柄選定をしても、ポジションサイズを間違えると破産します。
まずは、資金の20〜30%から始めて、経験を積みましょう。
そして、自分のリスク許容度に合ったポジションサイズを見つけてください。
ポジションサイズと同様に、損切りルールや銘柄選定も重要です。
市場基準の損切りルールや、TradingViewを使った分析方法については、別の記事で詳しく解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。



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